就労移行支援事業所ココルポートに行った感想

就労移行支援事業所ココルポートに行った感想

自分は社労士を受ける前、精神障害を患っており、就職活動から遠ざかっていました。

でも、今後生きていくためにはどこかの会社に勤めなければならない。

就職活動の準備として、そこから就労移行支援事業所のココルポートに通っていました。

この経験から就労移行支援事業所ココルポートがどんなところなのか、行ってみた感想などを書いてみたいと思います。

ココルポートに通うことになった経緯

まず自分は精神障害を患っていて、無職でした。何年か前のことですが、一応病気も落ち着いてきたけど、仕事に就けるか、実際に勤められるか不安な状態でした。

でも、特に何もしていませんでした。なぜなら、何をしていいかわからなかったからです。

そんな悶々とした日々を送っているとき、病院の先生にデイケアに行ってみては?と言われました。

今の社会から離れている状態はまずいと思ったのでしょう。

それを言われた自分はデイケアを色々調べました。

調べた結果、なんかおじいちゃんおばあちゃんがリハビリでもしているような環境だなと思いました。

(デイケアは行ったことないので完全に偏見です)

そんなところに行くのは無駄じゃないかと正直思いました。

でも、何もしないのもいけないのはわかる。そこから、精神障害の人でも就職活動できないか調べました。

そしたら、障害者雇用専門の転職サービス就労移行支援事務所が検索で表示されました。

今の状態でいきなり面接はなあ…と思い、残りの就労移行支援事業所に行ってみようと思いました。

とりあえず就労移行支援事業所と名のつくところに資料請求をしまくりました。

届いた中で目に留まったのがココルポートでした。

目を引いた点は近くに事業所があること、交通費が支給されることです。

他にもリタリコという事業所も近かったのでそことココルポートにとりあえず見学に行くことにしました。

最初に行ったのはリタリコ。

狭い部屋に若い人がたくさんいて、それぞれ何かしていました。

話を聞いてみると今は人がいっぱいで入所するまでに数か月かかるそう。

入るならさっさと入って動き出したいと考えていたので、次のココルポートを見に行くことに。

こちらはかなり近くにありましたが、どうやら新設したばかりの事業所だったようです。

ここはかなり余裕のある状態ですぐに入れるとのことでした。

そして、リタリコの違いは自分より年上の人の方が多かったこと。

できたら障害を持った友達とかほしいとか考えていたのでどうしようか考えましたが、費用面とすぐ入れるという点に魅かれココルポートに入所することになりました。

入所する際にしたこと

就労移行支援事業所は市の支援により成り立っています。

利用者が事業所に通うためにはに申請する必要があります。

申請は書類の提出だけでなく市の職員との面談があります。

市の職員が利用者と実際にあってみることで事業所に通えるか、通って意味があるかを判断するようです。

自分は実家に住んでいたので地元の市役所にはいきたくないと漠然と思っていたのでそれを伝えてみると、市の職員の方は特別にと自分の家で面談してくれました。

市の職員の方は基本的にやさしかったです。聞いてくることは病気や生活のことです。これは精神障害が重い人にはちょっと厳しい面があるかもしれません。色々聞かれるので。

でも、この面談の際に、ココルポートの所員の方が付き添ってくれました。

病気のことは所員の方に伝えてあるので、答えにくいことは助けてくれます。

これは結構心強いものでした。

無事に面談も終わり申請も通りました。

深く覚えていませんが、申請から許可が下りるまで1か月くらいかかったと思います。

すぐに入所できると聞いていたのに1か月とはと思いましたが、正式に入所するまでは体験という形で通うことができたのでそこまで不便ではなかったです。

ココルポートでしたこと

ココルポートでは、基本的に就職活動あるいは就職後の支援の講座が開かれています。

例えば、自己分析の仕方、ハローワークの使い方、Word・Excel・PowerPointの使い方といった講座です。

あとコミュニケーション能力向上を図ることをメインとしており、お題を決めてグルーワークをしたり、トークあるいはプレゼンのようなことも結構します。

他人とのコミュニケーションが苦手、あるいは怖いという人には向かないかもしれません。

どんな講座でも一定程度グループで話す時間が設けられるので。

ただ、事前に自分はグループには参加しないですと伝えれば外で見ているだけというのもできます。

なので、その人の障害に応じた対応をとってくれます。

ちなみに一日のスケジュールは、10:00講座開始、12:00終了後昼休憩、13:00講座開始、15:00講座終了といった感じです。

自分が通っていたころはコロナ禍の真っただ中でしたので分散通所として、午前の部と午後の部どちらかだけとされていました。(現在は違うかもしれません)

自分はココルポートに通い始めてすぐに社労士の試験を受けようと勉強を始めたので、勉強の邪魔にならないよう最初は週1回くらいの頻度で通っていました。

就職するためには資格勉強もいいけど、毎朝通所してリズムを作った方がいいよとはさんざん言われました。

でも、自分はそれでも資格勉強の方が大事だと考えていたので週1回の頻度から試験が終わるまで変えませんでした。

そして、無事試験終了後は、週5回の通所に変えました。就職活動を本格的にするためです。

まず入所するときに就職活動までの計画を立てるのですが、自分の場合は、社労士試験が終わったら本格的に始めるという計画を立てていました。

そこから、あまり講座は受講していません。講座は受講しなくても個人ワークをすることができます。

個人ワークでは、履歴書、職務経歴書を作ったり、面接の問答集を作って覚えたり、ハローワークインターネットサービスを使って企業を検索などをしていました。

履歴書等は作ったら担当の所員の方に見てもらえます。障害者雇用の場合は履歴書の書き方が通常とちょっと違うのでそれに特化した文面となるよう指導してくれます。

あとは、模擬面接もしてくれますし、実際の面接に同行もしてくれます。

特に面接に同行してくれるのはかなりありがたいです。

面接は基本的にこちら側は一人になるので心細いです。(企業側は何人もいるからよりそう感じます)

でも、面接に所員の方が同行し、面接の場でも同席してくれるのですごく助かります。

結局自分は、障害を企業に開示しないクローズドで社労士事務所に就職したので、同席してもらったのはいかなかった企業の時だけでしたが。

ココルポートの評判

自分も入所を決めるとき、少しココルポートや就労移行支援事業所について評判や口コミを調べました。

出てくるのは、所員の態度が悪いとか、同じ利用者の態度が悪いとかです。

正直大丈夫なのかな?とも思いましたが、どこの事業所を調べてもそんな感じなので、気にしすぎてもよくないなと思い、通所を決めました。

実際は、上記のような不満はほぼなくストレスもあまり感じずに過ごせました。

これから通所を検討される方もネット上の評判はあまり気にしなくてもいいと思います。

それよりも見学や体験をすることで実際に自分で確かめることの方が大切です。

ココルポートの感想

前置きが長くなりましたが、ここからココルポートに実際に通ってみての感想です。

まず、事業所の所員の方について。

自分が通所していたところは所員の方は基本的にいい人ばかりでした。自分から障害者の支援をする会社に入った人ですから当然なのかもしれないですが、皆さん仕事を超えて支援してくれましたし、かなり仲良くもなりました。

ただ、就職活動の支援、例えば、履歴書の添削だとかは所員によって力の差があるように感じます。

若い人はあまり経験がないのか結構適当で、ベテランの方はかなり的確なアドバイスをくれました。

一人一人に担当の方が付くのですが、途中で若い人からベテランに人に変わり、安心したのを覚えています。

次に利用者ですが、いろんな人がいるなあという感じです。

過去に何があったのか知らないですが、利用者同士の連絡先交換禁止と銘打っていたので利用者の方と仲良くなって、事業所外で会うというようなことは起こりません。多分ほかの人も同じだったと思います。

自分としては同じ境遇の人と友達になりたいなあと考えていたので少し残念ではありました。ただ、仲が悪いわけではなく、通所中は挨拶もしますし、話もします。でも、どちらかというと利用者の方よりも所員の方との方が仲良くなった印象です。

そして、いろんな人がいると書きましたが、これは本当にそう思います。

高校・大学・就職先と基本的に自分と同じ層にいる人と関わってくる人が多いと思います。

その同じ層の人ではなくいろんな層の人がいるので、いうなれば公立の小学校みたいな印象です。

土木業者の子供がいたり、弁護士の子供がいたり、上場企業の会社員の子供がいたり、零細企業の会社員の子供がいたりとそんな感じです。

ここで伝えたいのは、子供みたいな人が多いというわけではなくいろんなバックグラウンドを持つ人がいるということです。

ですので、それを不快に感じる人はいると思います。障害の強弱は正直関係ないです。いろんな人がいる。当たり前ですが、それは覚悟しておいた方がいいです。

その次は、講座についてです。

正直講座は簡単なものばかりです。特にパソコン系の講座は一度企業で働いたことのある人であれば一切受講する必要はありません。

中学校の情報の授業でやるようなレベルです。

自己分析系の講座も一度就職活動をしたことがある人ならば、もうすでに知っている、やっていることしかやらないので人によっては必要ないと思います。

グループワーク系は病気によるコミュニケーション不全を修正できるので受講する価値はあると思います。

自分の場合、本格的に通うようになってからはほぼ講座は受講せず個人ワークをしていました。そういう人も多くいました。講座を受けないからと言って何か文句を言われるということも一切ありません。事業所的には通所していることが大事という認識です。

最後に費用面です。

通所費用はどの就労移行支援事業所でもさほど変わりません。

市の補助によりほぼ料金はかかりません。(前年所得が多いと0円ではなくなります)

でも、ココルポートのすごいところは交通費を支給してくれるところです。

これはかなり助かりました。近いとはいえ電車を使う距離だったので交通費は結構かかります。特に週5回行くようになるとかなりかかってきます。

利用者は基本的に無職の人が多いので、この交通費支給は助かるという人が多いと思います。これだけでもココルポートを選ぶ価値はあります。

あとは昼食が無料で提供されることです。宅配弁当ですが温める機械があり、出来立てのような状態で食べることができます。

自分は面倒で早く家に帰りたかったので一度も利用していませんが、おいしそうではありました。

上記を踏まえると、費用面ではココルポートは通う価値が十分にあります。

本当に就職できるのか

ここが通所を考えている人の中で一番気になるところだと思います。

正直、ホームページ等で掲載されている就職実績はいかようにでも操作できるので一概に信用できるものではないと思います。

ただ、実際に通ってみた感触ですが、就職されている方は結構います。

全員と仲良しというわけではないので正確にはわからないですが、段々と来なくなってくる人がいます。

おそらく就職して退所になったのだと思われます。

もちろん別の理由でただ嫌になって辞めた人もいるとは思います。

なにより、自分が就職できました。これだけは明確な事実です。

ココルポートに通わなければこんなにうまく就職活動が行かなかったとさえ言えます。

それだけの支援はしてもらえました。

なので、就職できるかという点は安心してもいいと思います。

まとめ

以上、就労移行支援事業所ココルポートについて書いてきました。

ネットではいろいろ書かれてますが、精神障害で就職活動を躊躇している人は通うべきだと断言できます。

もちろんココルポートじゃない事業所でもいいです。

障害の状態に悩まされ、一歩踏み出せないという人にはその一歩を就労移行支援事業所で踏むという選択肢を選んでもいいと思います。

障害者は孤独です。ですが、自分から動けば助けてくれる人がいます。

自分の人生のために就労移行支援事業所を利用してみるのもいいのではないでしょうか。

もっと詳しく聞きたい方はコンタクトフォームやTwitterなどでお知らせください。

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